Let’s DIY! 汚れにくい壁クロスってある?壁クロスの貼り方は?
店舗やオフィスの印象をガラリと変える壁クロスの貼り方をご紹介します。最近はDIYも人気ですね。クロスくらいなら自分で貼り替えたいと思っている方も多いと思います。クロスを貼り替えるには、まずはクロス選びから!クロスの種類や機能も知っておきましょう。
壁クロス、汚れに強いのは?
壁クロスと一口に言っても、驚くほど種類が豊富です。素材別に分類すると塩化ビニル樹脂を原料としたビニールクロス、レーヨンや絹・麻などの繊維で作られた繊維クロス、和紙やケナフを原料にした紙クロス、天然木やコルクなどでできた木質系クロス、ポリオレフィン樹脂やアクリル樹脂などを原料としたオレフィンクロスなどがあります。店舗や住宅などに最も多く使用されているのはビニールクロスです。ビニールクロスは色柄も豊富で施工性に優れ、他のクロスに比べて安価で経済的なことも人気の理由です。最近は様々な機能を付加した機能性ビニールクロスも多くなってきました。防汚機能や抗菌機能・消臭機能・吸放湿機能・耐久性を通常のクロスより10倍アップさせたものや、マイナスイオンを発生させるクロスまであります。また、防汚機能を更に高めるため、フッ素フィルムがラミネートされた「スーパー汚れ防止(ミラクロス)」というものもあり、洗剤なしで乾拭きでも汚れが落とせるという優れものです。
壁クロスの貼り方
さて、本題のクロスの貼り方です。
①:採寸・割り付け(必要なクロスの量を算出)
クロスの幅は一般的なものが920mmです(520mm・460mmもある)。壁クロスを貼る場合、上下(天井から床まで)に5cm程度の余分が必要です。それを見込んでクロスの必要量を計算します。大まかな目安は、8畳の部屋では33m、10畳では40mの長さが必要です。
②:スイッチカバーを外す
クロスを貼る部屋のコンセントなどのスイッチカバーを全て外しておきます。
③:現在貼られているクロスを剥がす
クロスのジョイント部分からカッターナイフなどで、剥がしていきます。できるだけ下地を傷めないように注意して剥がします。
④:マスキング
コンセントやスイッチ部分、窓枠などを丁寧に養生テープでマスキングしておきます。
⑤:ボードの繋ぎ目や凸凹部分をパテで補修
ボードの繋ぎ目や凹凸のある部分はヘラを使ってパテを塗り下地処理をしておきます。
⑥クロスの裁断クロスを必要な枚数分に裁断します(上下の余分5cm程度を忘れずに)。また柄などがある場合は柄を合わせるように注意して裁断します。
⑦:糊を付け、カットテープ・下敷テープを貼る
クロスの裏面に糊を糊刷毛やスポンジローラなどでかすれのないように均等に塗り(二度付けが基本)、糊付けしたクロスの左側端(壁に貼ったとき右になる)にカットテープをクロスの上から下まで貼っておきます。これはジョイント部分に糊が付かないようにするため。右側端(壁に貼ったとき左)には下敷テープをクロスの耳から内側に同じように上から下まで貼っておきます。下敷きテープは重ね切りをしたときに下地に傷が付かないようにするためです。プロの場合、この作業は糊付け機で行い、テープ貼りや裁断も自動的にできるようになっています。糊付けしたクロスは貼りやすいように下(地)の方から適当な幅に蛇腹折りに畳んでおきます(上(天)が分かりやすいように)。
⑧:クロスを貼る
基本的な壁クロスの貼り方は、入り口のドアの左壁から始め左回りに貼っていきます。
糊の付いたクロスの上部、左右を軽く持ちゆっくりと畳んだクロスを開き、クロスを天井枠から2~3cm出るように水平に上部から貼っていきます。まっすぐに貼れているようなら、撫で刷毛を使って空気を抜くように中央から端に向かって、軽く撫でて貼り付けていきます。
⑨:余分なクロスを切り取る
クロスの上下や枠回りの余分を切り取ります。角ベラを使ってコーナー部分のクロスを90度に折りたたむようにしてしっかり地ベラをクロスに押し付けカッターの刃を地ベラに沿わせて切り取ります。
⑩:糊を拭き取る
スポンジ(水を含ませて絞る)を使って枠やクロスに付いた糊をきれいに拭き取ります
⑪:2枚目のクロスを貼りジョイントの処理
最初に貼ったクロスの左に次のクロスを3~4cm程度重ねて貼ります。同じ幅で重なっているか確認し、最初のクロスと同じように空気を抜きながら撫で刷毛で押さえていきます。重ねたクロスの真ん中をジョイント定規でしっかり押さえながら、カッターで真っ直ぐに切り、切ったジョイントの下側クロスと上側に残ったジョイントテープを取り除き、ジョイントローラーを使ってジョイント処理をします。
このような作業の繰り返しで壁クロスを貼っていきます。注意したいのは出隅、入り隅(コーナー)の貼り方です。出隅はふくれに注意しながら、入り隅は角ベラや地ベラを使ってしっかりラインを通すよう注意が必要です。次回は壁クロスの補修方法をご説明します。