繁盛店の作り方-看板編
繁盛店を作るには、様々な要素が上手く機能され絶妙なバランスを保つことが要求されます。「繁盛店を作る秘訣はコレだ!」と一言に言えるほど単純なものではありません。
例えば立地、同じ立地でも繁盛している店舗とそうでない店舗が存在しているのは何故でしょうか?
勿論色々な理由がありますが、その一つが店舗のファサード(正面デザイン)や看板の見せ方です。看板はただ付いていればいいというのではありません。
看板の効果が十分に発揮されてこそ価値があります。そしてファサードは、通行人にとって“見た目”で「この店いい感じ、入ってみよう!」と、判断する重要なポイントです。
今回は繁盛店を作るための店舗のファサードと看板についてです。
看板の目的は多くの人に店舗を認知してもらうこと!
看板の役割はその店舗の存在をより多くの人に認知してもらうことです。しかし通行人は看板を見ようと思って歩いている人はほとんどいません。歩いている途中や車の中で一瞬目に入るだけなのです。この一瞬に印象が残らない看板は、存在価値がないということになります。何が書いてあるか分からない横文字(英語)の看板や、店名だけが目立ち何屋さんか分からない看板、街並みに埋もれて目立たない看板などは看板としての価値がありません。
看板に必要な要素を以下に挙げてみます。
・文字の可読性
離れた位置からも何が書いてあるか分かる。一瞬で業種・業態が分かる。
・背景とのバランスや色彩効果
看板そのもののデザインより、背景とのバランスや色彩効果を考えたデザインであること。
・看板に新鮮さがある
古びた看板は店舗のイメージダウン。特に飲食店は新鮮なイメージが店舗の命。定期的に看板の取り換えやメンテナンスが必要。
見た目重視、おしゃれ重視な看板は得てして自己満足看板になりがちです。英語の看板などは、頭の中で日本語変換する時間が必要になります。それを一瞬に通行人に望むのは無理があり、親切でもありませんね。
ファサードの目的は店舗情報の発信
看板で店舗が認知され通行人の足を止めることができると、次はファサードの出番です。ファサードの役割は、より詳しい店舗の情報を発信し、直接お客様の入店を促すことにあります。ロードサイドの店舗なら、ガラス張りで店内の様子が見え、明るく開放的なイメージを与えることが、集客に繋がります。店内の様子が見えない店舗の場合は、店内の写真をファサードに貼ることも効果的です。
ファサードに必要な要素を以下に挙げてみます。
・店舗のコンセプトが反映されている
店舗のコンセプトを反映させることは、店舗のターゲットを明確にすることでもあります。例えばレストランというだけでは、リーズナブルなのか高級なのか分からず、入店に戸惑いがあります。カジュアル・リーズナブル・上品・高級など、店舗のコンセプトやメッセージをファサードによって伝えることが大切です。
・店舗のアピールポイントが分かりやすい
飲食店の場合は本日のおすすめやタイムサービス、その他。
・他店との違いが明確である
他店と違ったサービスの内容やオリジナルメニューの掲示など。
このようにより多くの店舗情報が、分かりやすくスマートに発信できているものが優れたファサードと言えます。
人と人の出会いには、“第一印象”がその後の付き合いに大きく影響します。同じように店舗の“第一印象”を決めるファサードは大変重要なもの。どんなに美味しい料理や行き届いたおもてなしを用意していても、ファサードの印象が悪いと、それを提供する機会もなくなります。
実際に看板やファサードをリニューアルしただけで、売り上げが劇的にアップしたという店舗も少なくありません。
店舗の開業を考えている方、またリニューアルを考えている方も是非、ファサードや看板の重要性を認識した上で、デザインされることをお勧めいたします。