モルタル造形でつくるオンリーワンの世界
「モルタル造形」をご存じでしょうか？聞いたことがない方でも、見たことはあるはずです。
遊園地やテーマパークなどに見られる、中性ヨーロッパの街並みを思わせる石積みやレンガ積みの塀や外壁、様々なモニュメントやオブジェなども、モルタル造形と呼ばれるものです。レストランやショップの内外装・インテリアのアクセントなどに取り入れると、他にはないオンリーワンの世界をつくることができます。
モルタル造形とは
モルタル造形とは特殊プレミックスモルタルを使用し、自然の岩石や樹木、人工的なレンガや鉄など、あらゆるものの質感や存在感をリアルに表現するものです。モルタル造形を施す下地にモルタルを塗りつけ、様々なツールを使って彫刻（カービング）を行います。
造形されたモルタルには、エイジング塗装が施されます。エイジング塗装とは、新しいものを経年変化したアンティークな風合いを醸し出す技法のことです。造形物に敢えて錆や剥がれ、傷や汚れを表現することにより、好みの時代のテイストに変化させることができます。
モルタル造形のメリットは、施工場所を選ばず、それまでは実現不可能だったところにも思うようなデザインが採用可能になること、またモルタルなので不燃材料として内装制限にも適応しています。
そして何よりも、自由な発想のもとで、思い思いのデザインを実現することが可能なのです。そこは世界に二つとないオンリーワンの世界が広がります。
モルタル造形はDIYも可能
実は既に、モルタル造形を楽しんでおられる方が大勢いらっしゃるようです。モルタル造形専門ショップなどがあり、ワークショップなども開催されています。モルタル造形は他のDIYと違って、彫刻（カービン）やエイジング塗装の技術が必要です。
最初は小さなものから造形し、上達するにしたがい色々なものに挑戦してみるのも楽しいのではないでしょうか。
モルタル造形に必要なものは、モルタル造形用のプレミックスモルタル・造形のために必要なコテやブラシ、クシ目などのツール・エイジング塗装のための塗料などです。
ここでは簡単に各材料の説明をいたします。
○特殊プレミックスモルタル
特殊プレミックスモルタルとはあらかじめ原材料をプレミックス（混合）されている袋入りのモルタルです。ギルトセメントなどもその一つです。水と混ぜるだけですぐに作業が開始でき、普通のモルタルより軽く、厚付けができるためモルタル造形に適しています。
○モルタル造形に必要なツール
左官道具のコテ板やコテ類、造形用のポイントツールやブラシ等、造形する場所やモノによって必要な道具は違いがあります。
○エイジング塗装のための塗料
エイジング塗装は、決まった方法や塗料があるわけではなく、職人さんそれぞれが素材や仕上り感、屋内・屋外の違いなどから独自の工夫を凝らし着色をしています。また古びた木材の状態などを再現するためには、塗装だけではなく、サンドペーパーや金ブラシを使ってわざと傷を付け、ダメージを与えるなどのテクニックも必要です。
一般的には水性の乾きが早い塗料を使用しています。水性塗料は乾きが早いので重ね塗りが多いエイジング塗装に向いています。また作業後の刷毛などの処理も水で洗うことができて便利です。油性塗料独特のシンナー臭も少なく、使いやすい塗料です。
モルタル造形で集客力の高い店舗に！
オリジナリティーに溢れた店舗にしたい、自分の理想の店を実現したいとお考えの方にはモルタル造形をお勧めいたします。シャビーシックなフレンチ風テイストも、古代ローマ風テイストも思いのままです。個性のある店舗が集客力のアップにも繋がることでしょう。
以下は、モルタル造形施工の流れです。
① デザイン作成：お客様のご要望によりデザインを作成いたします。写真などをお持ちいただけると、より細かくデザインすることが可能です。
② 下地づくり：下地用のモルタルを塗り付け、造形用のモルタルとの密着強化のため櫛引をします。
③ 造形用モルタルを塗る：造形用のモルタルを塗り付けます。 ④ 彫刻（カービン）：ヘラなどを使って彫刻をします。
⑤ エイジング塗装：エイジング塗装によって、石やレンガの風合いをリアルに表現していきます。 ⑥ 仕上げのコーティング：保護のために艶消しUVカットクリアーなどでコーティングします。
最近は、一般住宅のガーデンウォールや物置などにも人気を集めているモルタル造形ですが、あなたの店舗の入り口や壁、店内を印象的に演出するオブジェなどにいかがでしょうか？きっと特別な空間が生まれることでしょう。
