売れる店はレイアウトが違う!物販店舗のレイアウトのポイントは?
同じ品物を置いている店でも、買いやすい店と何となく買いにくい店があります。また、買う予定のものがなくても入りたい店もあれば、のぞくだけで入るのを止めてしまう店も…。
いったいこの差は何なのでしょうか? 商品の品揃えや魅力的なディスプレイの効果も大いに関係してきますが、まずはお客様に店内に入っていただき、商品をよく見てもらうための店舗レイアウトが大切です。
今回は、物販店舗のレイアウトのポイントをご紹介します。
まずは入りやすい入り口にする!
お客様が抵抗なく、スムーズに入ってもらえる店舗にするため、入りやすい入り口のレイアウトから考えてみましょう。
以下は、入りやすい入り口にするポイントです。
・入り口が広く開放的 ・外から店内の様子が見える
・店員と視線が合わない(レジの位置や向きも重要)
・何をどのような価格で売っているかが分かりやすい
・清潔で明るい 一般的な店舗は上記のようなポイントに注意が必要ですが、高級店やブランド店では、目的買いの顧客確保のため、わざと一般客が入りにくい店舗にすることもあります。
『客動線』は可能な限り長く!
お客様のお買い上げ点数は店内の歩行距離に比例するということをご存じでしょうか? そのためには、入店していただいたお客様に出来るだけ長く店内に留まっていただき、隅々まで商品を見てもらうことが重要です。
たとえ狭い店内でも、レイアウトの工夫によって客動線を長くすることは可能です。客動線を長くつくるためには、什器を効果的に配置しましょう。
奥に細長い店舗などは、お客様を奥まで誘導できるように、要所に興味を引くディスプレイやPOP広告を配置するなど工夫が必要です。また人の習性は何故か左回りをするということも考慮しながらレイアウトを行いましょう。
以下は店内レイアウトのポイントです。
・入り口から真直ぐ奥まで通路を通す逆L字型レイアウトが望ましい
・通路は最低でも80cm、理想は1m以上
・両側に魅力ある売り場を作る
・什器の高さや大きさが適切であること
店内の売れる場所を意識したレイアウト
店舗には、商品がよく売れる場所というのがあります。その1つが入り口を入ったすぐ前の場所、2つ目がレジの前、3つ目がエンド部分。
エンドとは陳列の両端の部分のことをいいます。陳列の端のコーナー部分では自然と歩調がゆっくりとなるため、商品が目に付きやすくなります。
この3つの場所を活用したレイアウトを考えましょう。
・入り口前の部分にはお客様にインパクトを与えるようなレイアウトや商品の配置
・レジ前にはついで買いを誘うような、低価格の商品を配置
・エンド部分にはおすすめ商品を配置し、売り上げアップを狙う
陳列棚は『ゴールデンライン』を意識したレイアウト
ゴールデンラインとは、陳列棚の有効陳列範囲(床面から60cm~210cmまで)の中で、最も見やすく売り上げが期待できるゾーンのことをいいます。
人は遠くからものを見る時水平な目線で見ますが、目線以上に高いものは重圧感を感じてしまいます。また、近づいて見る場合の目線は15度程度下がり、この目線のラインをゴールデンラインと呼びます。
一般的には床上60cm~160cmの間とされていますが、個人の身長によって違いがあるため、男性向けの商品の場合は少し高めにするといいでしょう。このラインにどのような商品を配置するかで、店の売り上げや利益にも大きく影響します。
繁盛店では、何故か必要でないものまで買ってしまう傾向がありますが、それは店舗側がお客様の心理まで細かく考えたマーケティング努力の結果だとも言えます。
物販店舗のレイアウトの際は、よく売れている店舗のレイアウトやディスプレイの方法を参考にするのもいいでしょう。
物販店舗はお客様の購買意欲を高めるレイアウトが大変重要です。入りやすいか、歩きやすいか、商品を見やすいかなど、お客様目線でレイアウトを行いましょう。